キャリア・コンサルタントのキャリアは誰が考える(2)

とあるキャリア・コンサルタント(CC)講習会に参加した知人からの話。講演会の後でグループに分かれ、就労が難しい方をいかに支援するか、を数名で話し合ったらしい。しかしながらトピックは「キャリコンがいかに食えない職業か」に集中、グチ大会に終始したとのことだった。

 

知人は首をかしげていたが、私にとってはおなじみの情景だ。ちょうど1年前、CCの1/4以上が、月収20万程度の契約期間1年の非正規雇用であることを旧ブログで述べた。状況は相変わらずのようだ。

 

責任の一端は、無秩序にCC養成にむけ助成金をばらまき、かつ天下り先の確保のため育成機関を乱立した厚労省にあるかもしれない。ただ個人的な意見を言わせてもらえれば、「資格を取っただけで食えると思うな」。資格なんてタダの紙切れ、事業主なんだから、アタマとカラダを使って食いぶちは自分で見つけてくる必要がある。

 

退職者、転職者、主婦からなるCCだが、特に転職者組に言いたい。自分の転職先をリサーチしないような見通しの甘さで、一体ひと様の就職斡旋ができるのか。また、他人のことを考えるべき場で、自分の心配ばかりしていてどうするのか。経済的にタイトであればこそ、相手の身になれないか。

 

クライアントである要就労支援者と、人手をほしがっているクライアント企業とを取り結ぶのがCCの使命である。そう思えない人は両方のクライアントから必要とされない。自分のためだけにキャリコンの能力を発揮しとけ、と毒づきたくなってしまう。