圧迫面接とは、「言葉や態度や行動で、受験者をビビらせて反応を見る面接」だ。一部の企業では、こんなことでストレス耐性や機転などの資質が測れると、いまだに信じているらしい。
その対策か、就活応援サイトでも『ブラック企業の圧迫面接にはこう答えろ!』があった。「目の前で履歴書をビリビリに破かれてしまった。どうする!」「容姿のことをけなされたときは」などとのケーススタディの文字が踊っている。
どうするもこうするもない。呆れ果てて沈黙に逃げ込むか、激怒するか、湧き出る感情に任せるしかない。そもそも、ブラック企業にわざわざ面接に行かなくてよろしい。こんなケースを想定して記事を載せた奴の顔が見たい。新卒の社畜化促進に寄与したいのだろうか。
ただ、否定的に感じる問いをすべて「圧迫面接」と捉えてしまう、心やさしき就活生にひとことアドバイス。例えば、「この前の面接での答えとずいぶん違っているよね?」「実は朝から同じ答えを学生さんから聞かされているんだけど、あなたはどうしてそう考えるんだろう?」という類いの質問への対処である。
すべて、「Yes,but....」で始めよう。確かにあなたのおっしゃる通り、でも私の真意は…、という具合だ。要するに相手は具体的にここを聞かせてくれ、と言っているだけなのだから、フツーに答えたらいい。緊張感はいやでも高まるだろうけど、口を開く前に深呼吸でもして、気持ちを落ち着けてね。
あと、圧迫面接の練習は無意味だよ。人生、すべてのことに準備ができるわけじゃないんだから。