最近、編書『問わずにはいられない』の注文がまた入るようになった。先日の日本体育大学での「学校・部活動における重大事件・事故から学ぶ研修会」の開催を受けてのことだろう。「卒業生を加害者にさせない」を合言葉に、学校事故・事件の実態を直接知ってもらおうという南部さおり准教授(スポーツ危機管理学)の試みである。
前年11月に開催された第2回のテーマは「スポーツ事故」。学校の部活のしごきで子どもを失った遺族たちが、先生のタマゴである日体大の学生たちに直接語り掛ける形で登壇、NHKやTBS、ネットニュースなどで取り上げられ、大きな反響を呼んだ。
1/30、第3回目のテーマは「いじめ」「指導死」だった。NEWS23でも放映されたようである。学生からだけではなく、全国から参加した教員やスポーツ指導者からも「本来は知ることがなかった事実をご家族から聞き、胸がつまった」「本校からこのような不幸な生徒を出さないよう、資料を校内で配布させてほしい」といった感想が相次いだ。
亡くなったお子さんたちが戻るよう我々ができることは、残念ながらない。2度と2度と、このようなことが起こらないようにしてほしい、という残された家族の思いを受け継ぐしかない。この本がそのきっかけになってくれることを祈りながら、今日も一冊『問わずにはいられない』を送り出した。
参考リンク:Yahoo!ニュース
「卒業生を加害指導者にさせない!日体大が超本気で企画した「一生もの」の講義とは」