明子:おほほ、Twitterで『政府が問題を起こし、マスコミがネタにし始めると芸能人が逮捕される。次期逮捕予定者リストがあって、誰かがゴーサイン出してるでしょ』ですって
一徹:明子よ、あながち荒唐無稽ともいえんぞ。ホリエモンという男なんぞも『頭に頭にウジ湧いてんな笑笑』と嗤(わら)っておったが
明子:まあ、そうなの?
一徹:1969年、FIFAワールドカップ南米大会予選、ホンジュラス⁻エルサルバドル戦でのことじゃ。サポーター達の衝突を政府があおり、両国は戦闘状態に入った。双方、インフレや政府高官の不正など、政府への不満がくすぶっておったからの
明子:国内の不満をそらせるためにサッカーを戦争の口実に使ったの!?
一徹:と、言われておる。また90年代の東欧ではテレビ局と結託して、対抗する政党の政見放送中に、人気番組をウラ番組として流しておった。マスコミを使った選挙妨害じゃな
明子:そうやって、なりふりかまわず政権を保とうとすることが、現実にあったのね
明子:今の「政界スキャンダルが起きると芸能人がタイホされる」はどうかしら?これが本当かどうか論理的に確かめるためには、前回の宝くじの話のように確率を使えばいいの?
一徹:確率ではない、「相関関係」じゃ。2つの事柄(変数)がどれぐらい強く関係しているかをみるための、ものさし(尺度)のことよ
明子:そうだったわ。この場合「政界スキャンダルが起こる」たびに「芸能人がタイホされる」ケースが多ければ多いほど、相関関係が強いんだったわね。
一徹:さすが、わしの娘よ。相関関係があるからと言って、因果関係がある、すなわち「政界スキャンダルが起こる」が「芸能人がタイホされる」の原因になっているとは限らんのじゃが。逆に言えば、相関関係が無い場合は、因果関係もないと考えてよかろうて
明子:わかったわ、お父さん。まず相関があるかどうか考えてみましょうよ!
一徹:まずは、第2次安倍内閣(2012年11月20日~2019年11月19日)の「政界スキャンダル」「芸能人タイホ」を洗い出すがよい!
明子:2つともレベル感が難しいわね。「芸能人」にしても逮捕されてはじめて名前を知ったような人もいるし…
一徹:明子が何か選出の基準を持てばよい。キー局でレギュラー番組を持っているとか、ご近所10人が必ず知っているとか。「政界スキャンダル」は支持率に影響しそうな、という主観からじゃな。2015年夏の安保法案、2017年2月~翌年秋ごろのモリカケ問題、そして今の花見問題ははずせんじゃろう
明子:そうね。そう考えると事件(データ)の数は少ないのかしら…難しそうだけど、調べてみるわ