シナリオ・プランニングとは「将来起こり得る未来のシナリオを複数描き、それに基づいて戦略を導出していく手法のこと」である。近年では戦略的思考法の一つとして各方面に定着した感がある。
実は当研究所でもシナリオ・プランニング研修を裏メニューとして持っている。ファシリテーションを中心に、模造紙だのを囲んでみんなワイガヤする研修なので、コロナ禍の今は休眠中である。(巷ではオンライン研修でも開催)
ただ、そうしたワイガヤ手法を取らなくても、ひとりでも未来に思いをはせることはできる。
作文を書けばよい。
そもそも文章を書く目的は、「自分の考えを他人に知ってもらうこと」である。となると、例えば『●年後の日本』だと、●年後の日本に対する自分のイメージを、形(言葉)にしなければならない。言葉にするには、自分なりにいくつかの●年後像を具体的に描いておく必要がある。そのためには、予測データを見ながら、「いま」の行く末をしっかり観察することを迫られる。
つまり作文とは、ひとり脳内シュミレーションの発表の場なのだ。
これをシナリオ・プランニングに応用=ひとりひとりのシュミレーションを複数のシナリオに収束させるとすると…例えば、組織内で『●年後の日本』などといった統一テーマで作文を書く。その後、メンバーで話し合いをしながら言葉に(図式化)し、共通イメージを描いていく。こうすれば、未来に対する組織の共通認識を作ることができる、かな?
これならオンラインでもできそうなので、新・研修メニューとして導入を検討してみよう。
*参考 キリンホールディングスHP
シナリオプランニング 4つのシナリオ