google先生よ、君は勘違いしてはいまいか?「ドイツ人」と入力すると、「ドイツ人 きっちりしている」と検索の上位に出てくるぞ。
だがタハラは、わずかな期間の滞在ながら、実際のドイツが、日本人が持つ「時刻通り、勤勉、きれい好き」の標準イメージといかにかけ離れているか、思い知らされた。その恨み節を、下につづっておく。
1 列車の遅延はあたりまえ
ドイツ鉄道を利用する際、まずアプリのダウンロードを強く勧められる。「おお、AI化が進んでいる」と見当違いに感動してはいけない。乗るはずだった列車が運行ストップ、次に乗り遅れるなどは日常茶飯事。「先行の列車が5台渋滞しています」とアナウンスのあと、空調が切れた車両の中で、1時間以上放置されたこともあった。
どれぐらいの時間遅延しているのか、乗り継ぎの列車はちゃんと運行しているのか、たよれるのはアプリのみ。一番あてにならないのは、駅員のいうことだ。ドイツ人が車好きなのもムリはない。
2 夢のまた夢、宅配時間指定
高級店でもない限り、買い上げた荷物をそこから発送してもらうのは、リスクがある。中身まで影響がでていた経験はそんなにないが、包装材は確実によれよれになる。プレゼントのつもりが、到着時にプレゼントの体をなしていないことも多い。
もちろん、クール便なんてありがたいものはない。それどころか、時間指定や再配達制度もない。不在の場合は、もよりの郵便局なりDHLなりに、不在票をもって引き取りにいくことになる。だから互いの利便性のため、 勝手に置き配にされる。アパートの低層階のベランダに、地上から荷物を放り上げられたという声も聞いた。
3 きれい好き?
駅におりたつと、まずムッとするようなにおいが鼻を突いてくる。体臭、すえた食べ物の匂い、甘ったるいマリファナ臭。若者と女性の喫煙率が高いため、足元は吸い殻だらけである。ただ、ゴミはゴミ箱のまわりによせている点だけは、他のヨーロッパの国よりましかもしれない。
そして無料トイレには、清潔さを期待してはいけない。特に高速道路はお見事で、世界三大「汚トイレ」ランクインに迫るものもあった(タハラ独自認定)。ただ、ロシアほか旧(現)共産国にはかなわない。この点は作家の椎名誠と同意見である。
あ、ドイツも旧共産圏だったか。